今回は、吉田町の大石農園にお邪魔しました。
米・レタス・トルコキキョウの栽培を行なっている農園です。
園主の大石祐次さんは農業経営士として後進の育成にも尽力。
長きにわたって多くの就農者を育ててきた方でもあります。
この記事では、そんな大石さんの農園についてくわしくご紹介します。
長年第一線で活躍されている農家さんのこだわりを、どうぞご覧ください。
(取材時期の関係で、画像はすべてトルコキキョウのものになります。)
大石農園の歴史
大石農園は、代々農業を営んでこられた由緒ある農園です。
祐次さんは農業高校を卒業後に農水省の研修所で学び、帰郷後に就農。
当時は米・レタスに加えて養鶏を行なっていたそうです。
その後、養鶏からは手を引き、祐次さんが40歳のときにトルコキキョウ栽培を開始。
以後30年近くにわたって、米・レタスとトルコキキョウの兼業を続けてこられました。
【トルコキキョウ】
トルコキキョウはアメリカ原産のリンドウ科の花。
じつはトルコ原産でもなければ、キキョウ科でもないのです!
「トルコ」の由来は諸説ありますが、つぼみがトルコ人のターバンに似ているからなどと言われています。
色も形もさまざまなトルコキキョウは使用用途も広く、バラと同様の人気を誇ります。
静岡県は、栽培技術・生産量ともに全国屈指の産地です。
大石農園の特色
ここからは、現在の大石農園についてご紹介します。
米、レタス、トルコキキョウのそれぞれについて、こだわりの栽培方法をお聞きしました。
機械化を推し進め、稲作を効率化
まずは米作りについて。
大石農園では480アールの田んぼでお米を作っています。
銘柄は「キヌヒカリ」、「はるみ」などです。
大石農園のこだわりは、「機械化できるものは何でも機械化すること」だそう。
たとえば田植え機は、GPSを使った自動操縦の機械を導入しています。
効率の良さはもちろん、スタッフの負担軽減にもつながる投資ですね。
有機肥料を使い、うまみの強いレタスを量産
レタスは米の裏作として、240アールに作付け。
肥料は有機中心のものにこだわっています。
「やっぱり食べたときのうまみが違うんです」と大石さんは語ります。
栽培するのは5つの品種。
なかでも「ワルツ」は作期が長く、寒くても大きな玉ができるため、好んで育てているそうです。
スーパーに並ぶレタスには品種名まで書いていないので、じつは農家さんがさまざまな品種を生産していることを知り、驚きました!
「わがままな花」トルコキキョウへの挑戦
トルコキキョウは栽培が難しいことで有名。
気候の影響を受けやすく、温度や湿度の管理に気を使うのだそうです。
”わがまま”なトルコキキョウは、手のかかる時期がレタスと重なるため、12月、1月と多忙を極めます。
「もともと、レタスと花を両方やるのが無理な話。
あえてその無理なところに挑戦してるってことです。」
いつまでもチャレンジャーであり続ける大石さんが輝いて見えました。
大石農園の農産物を買うには?
大石農園では生産物の多くを市場に出荷しているため、一般の方が買う手段は限られています。
お米とトルコキキョウは購入できるので、その方法をご案内しましょう。
米の個人販売は、貯蔵サービスもあり
お米を買いたい方は、秋までに注文すれば取り分けてもらえます。
嬉しいサービスとして、買ったお米を貯蔵管理してもらい、必要なときに必要な分だけ受け取れることができます。(原則として30キロずつ)
虫がわく心配もなく、いつでも高品質のお米が食べられると評判です。
気になる方は農園までご連絡を。
ほうせん館でトルコキキョウを販売
数量は限られますが、牧之原市のファーマーズマーケット「ほうせん館」でトルコキキョウを買うことができます。
奥さまである「大石茂美」さんのお名前で出品されているのでチェックしてみてください。
そのほか、フラワー装飾技能士であるお嫁さんに花束を注文することもできるそうですよ!
トルコキキョウ、いただきました!
今回、ご厚意でトルコキキョウをちょうだいしました!
素敵な花を飾ると、とっても気分よく過ごせますね。
トルコキキョウのつぼみは黄緑色をしています。
花開く時に色が変わるので、いくつか残ったつぼみたちが何色になるのか、楽しみです。
農園情報
名称 | 大石農園 |
所在地 | 〒421-0303 静岡県榛原郡吉田町片岡3048 |
電話・FAX | 0548-32-1950 |
生産品目 | 水稲、レタス、トルコキキョウ |